2018年12月23日日曜日

カセット

ひと昔の録音媒体と思われていたカセットですが、レコードのリバイバルと共に陽の目を見ているとか、その理由はともかく、確かにカセットデッキは相変わらず生産されています。











久しぶりにカセットを再生してみました。
往年の名器SONYのK555ESです。
確かにカセットの世界ではナカミチに敵わないとしてもそれなりの性能を有した
製品です。











再生にはダイナミックエキスパンダーを使用しました。
過去に出始めたばかりのCDにオールディーズを編集してベスト盤を作る事になり、
著作権の関係からカセット等からダビングを必要とされ、音質改善のため作ったのが
このエキスパンダーでした。
特徴を説明します。
1、オートノイズリダクション
当時カセットでは、ヒスノイズを軽減するドルビーが使用されていますが、録音時にドルビーが使用されていなければなりません。
このオートノイズリダクションでは、ドルビーが使用されていても、されていなくても
ノイズを軽減できます。
2、ダイナミックキスパンダー
カセットのダイナミックレンジを拡張します。
全帯域を拡張しようとすると吃逆現象が起きて、聞くに堪えません。
そこで、レンジの大きい100Hz以下、ボーカル等の領域100Hz~3kHz、高域の3KHz以上に帯域を分割しています。
エキスパンダーは100Hz以下と3Kz以上に使用して、ボーカル等の一番大事な帯域100Hz~3KHzはかけていません。
エキスパンドレベルは、其々、0~3:1まで調整出来ます。
これにより、自然なレンジ拡張ができます。
3、ハイブースト
カセットの音源が高域減衰している場合、必要によって、3KHz、又は5KHzから3dB~6dBの高域ブーストができます。

再生した音源は、40~30年前の録音でしたが、改めてカセットも中々の再生音です。




2018年12月19日水曜日

これからの夢

何気なく在庫の真空管を漁っていたら6BM8を見つけました。











思えば小学校6年の時、誕生日に初めて、両親に真空管アンプの部品を買って貰い、組み立てたのが50BM8のシングルアンプでした。
この時から、私はオーディオにはまり、音楽の世界で仕事をするようになり、今が在ります。
ヒーター電圧が違う、6BM8を見つけたので、まずはシングルアンプを作ってみようと思います。
通常使っているスピーカー、モニター2の中高域は、フルレンジで能率が97dBあるので3Wも出力が有ればかなりの音量で鳴ります。
100Hz以下を受け持つ、ウーハーは88dBしかないのでさすがに無理が有ります。
今後の構想ですが、6BM8をUL接続パラプッシュでモノラルアンプを2台、作ってみようと思っています。
20W位出力が有れば十分と思います。
複合管なので、三極部の4本の内2本を初段はSRPPにして、残り2本で、アルテック型のカソードフォロワーをパラレルにします。
低域ドライブ専用にするので手堅く、コンデンサー結合にしようと思います。
有難い事にロシア管のものがまだ手に入ります。
4本の5極部はマランツ9のように固定バイアスにしてそれぞれの球を調整できるようにします。
妄想かはたまた夢は広がります。



2018年10月20日土曜日

音声リミッター

最近、YouTubeをテレビで見ることが多くなり、動画にCMが挿入されている事が多くなりました。しかし、CMになると音声が大きくなり、慌てて音量を下げる事があります。
横になって、見ることが多いので、この不便さを何とかしたいと思いました。
探してみると、過去に作って、使用していない基板に、リミッターアンプがありました。











NECのUPC1313HA、ステレオタイプで録音機のリミッターとして開発されたICです。
横のVUメーターはリダクションレベルを表示するのに使用する予定です。
さて、話は変わりますが、











最近、近隣の花壇で可憐に咲いている花達を見ました。
何気ないのですがよく観察すると驚くほど綺麗で感動します。
次は、北海道の支笏湖です。
去年他界した父の納骨の後、空港までの途中よって見ました。
なんと、30年ぶりの支笏湖でした。

2018年8月20日月曜日

新型エフェクターの製作

今までの経験で、小さなイベントでは、イコライザーやコンプレッサーは細かい調整ができなくても、対応できることが分かってきました。
つまり、イコライザーのバンド数が多くなくても、十分対応できますし、コンプレッサーも、例えばボーカルのみに対応できれば良い等、条件が整えば大丈夫な事が分かりました。
それは、マイクの指向性、スピーカーの指向性、̚̚過度特性の改善が挙げられます。
そこで、これらのエフェクターの小型化を考えました。




















まだ、文字は入れてませんが、グラフィックイコライザー内蔵のチャンネルデバイダーです。デバイダーで低域、高域に分けた後、イコライザーをセット出来ます。
低域は質感の改善周波数、高域は自分の使用しているマイクやスピーカーのハウリングポイントに合わせています。
入出力は3Pフォンジャックになっていて、バランス、アンバランスに対応しています。
大音量を出さなくてはならない、イベントでは不十分ですが、300名以下のイベントでは十分対応できます。




















4チャンネルのコンプリミッターです。
ボーカル専用で、圧縮率は2対1で0dBからリミッターがかかります。
ミキサーのヘッドにインサートして使用します。
50~100Hz以下はカットするのでマイクの衝撃や、吹きによる吃逆現象を防げます。
又、リミッターのスレッショルドを調整できるようにしています。
これによって、ボーカル専用ですが、4本のマイクが其々調整され、オペレーターのとって大きな助けになります。

スピーカーの小型軽量化、パワーアンプのデジタル化によって軽量、小型化が進む中で、エフェクターは小型化しなければ、運送手段の経費削減、準備の省力化に成らないと思っています。

2018年6月24日日曜日

アレクサ参上

とうとう我がハウスにAIスピーカー(アレクサ)がやって来ました。
外部スピーカーに接続して再生をするので、
小型のECHOdOtを購入しました。
目的は、音楽の再生で、気軽に音楽を聴きたいと
思いました。
100万曲も登録されているとあって、著作権ガード
されていない曲以外は何でも再生できます。
今のところ、殆ど(私の知っている)アーティスト
は再生できています。
さて、このAIスピーカーをリビングのオーディオに
接続して使用するのですが、システムの電源が入って
いる必要があります。
現在のシステムは、ブルートゥースで接続してスマホや
iPhoneで音楽を聴けるようにしています。
電源は、スイッチを入れると2時間タイマーで自動的に
切れるようにしています。











そこでスイッチに外部からのタリーで入るようにリレーを追加しました。
このリレーをAIスピーカーで制御します。
しかし、制御できるのは、スマートコンセントと呼ばれる
Wi-Fiを使って制御するスイッチ付コンセントなので
ACアダプターを経由して、制御します。
結果は上々、(アレクサこんにちは)と呼びかけると
電源が入ります。
(アレクサ、バイバイ)と呼びかけると電源が落ちます。









過去にホームオートメイションと言う言葉がありましたが
設備の投資やソフトの開発等、実現には難しい道のりでした。
今や誰でも、少しの知識と創意工夫ができれば、実現可能と
成りました。



2018年5月20日日曜日

4P55アンプ

モニター2を4P55パワーアンプで鳴らしてみました。
グラフィックイコライザーの不具合を直したので確認のために再生したのですが、ついでにアンプを4P55にしてみました。
さくら祭りでピンジャック出力を使用した時、どちらかが逆相のようで、中抜けの音に成ってしまいます。
この時は、バランス出力を使用して何とか切り抜けましたが、なんとも奇妙な話です。
中を確認すると、なんとアースが配線されていませんでした。
普通ですと、ピンジャックの場合、音が出る訳が無いのですが、チャンネルデバイダーの入力がトランス入力なので、中抜けの音で再生されるようです。
トランスのまた不思議な効力を再認識しつつもアースが配線していなかったとは、バランス出力が使用出来て、良かったです。











モニター2にネットワークを使用して4P55アンプで駆動しています。
高域はトランス式アッテネーターの後、山水のトランスでマッティングを取った事によってとても落ち着いた音質に成り、安心して音楽を聴けます。












読書しながら、パソコンをしながら、
音楽をのんびり満喫する事が出来ます。









携帯電話中継機器

毎年、さくら祭りでサテライトFM放送局が開局します。
この時、携帯電話を使用した会場レポートが有ります。
今では、携帯電話の殆どが、外部機器との接続にブルートゥースを使用しています。
依然のようにジャック型イヤフォンマイクセットを使用出来る機種は、最近の機種では無くなっています。
そこで、ブルートゥース接続出来るインターフェイスを作ってみました。











アイテンドウで販売されていたブルートゥースレシーバーユニットを使用しました。
バージョンは3.0と古いですが電話用なので、音質は二の次で良く何と言っても、
受信出力の他にマイク入力が有るところに目を付けました。
電源は、サテライト側は、ACアダプターを使用して、レポーター側は乾電池を使用しています。
サテライト側は、ミキサーと接続出来るようにレシーバー出力とアナウンサーが会話出来るように、ミキサー側からの送りが接続できます。
ミキサーのライン出力をレシーバーはマイク入力の為、抵抗でマイクレベルまで下げています。
また、事前打ち合わせが出来るようにスイッチでイヤフォンマイクセットに切り替えられるようにしました。
レポーター側のモニターやサテライト側の打ち合わせモニターには小出力のパワーアンプを使用していますが、レシーバーから、電源の干渉を受けてブルートゥースの通信ノイズが混入して、S/Nが非常に悪くなります。
そこで、アンプの電源にDC/DCコンバーターを入れて完全にアイソレーションしました。
効果は覿面でノイズは聞こえなく成りました。











これで、携帯電話によるレポート中継、マイクをヘッドセットにすれば、観戦物の中継もできます。
サテライト側単体でも、一般の電話、携帯電話とも接続出来、インタビュー等も可能に成ります。
毎月、公開されている、さくらラジオでも使用が期待されます。

映像収録機材

映像収録用に使用してきたソニーDSR-170はDVカムでテープ式です。
デジタル出力はiリンクのみで、今や対応できるパソコンも希少です。
それ以前にテープその物が無くなりつつ有ります。
そこで、今では当たり前のSDカードに収録する手立てを考えました。
残念ながらiリンクをHDMIに変換するコンバーターは存在しません。
若干画質は劣るもののS端子から録画する事にしました。











探すと見つけたのはIOデーター社製の録画機です。
パソコン不要で、SDカードやハードディスクに録画出来る優れものです。











小型軽量で、DC5Vで動作するのでモバイルバッテリーで駆動出来、外部収録にも持って来いです。
しかも、再生はHDMIで出力され画素数をアップするコンバーターを内蔵しています。
併せてHDMI入力付き小型モニターも購入しました。
今まで、収録映像をパソコンに取り込むのにテープの為、リアルタイムで行う必要うが有りました。
今度は、SDカードでパソコンに取り込みが早く、編集出来る様に成りました。

2018年4月8日日曜日

30年前のICアンプ

30年前に秋月電商で、購入した東芝製ICを使用したアンプが2台、有ったので作り直してみました。
元々、バッテリーで駆動できるパワードスピーカーをイベント用に作るためにキットを購入製作したものです。
ICの回路構成はパワーアンプが2台内蔵されていて、BTL接続する事によって、12V電源の時、4Ω負荷で20Wが出力されます。
あまり、音質が良くなった記憶があり、スピーカーをバラした時、アンプユニットは保存していましたが、そのままになっていました。
今回、イベントでモニタースピーカーを駆動するのに使用できないかと、リファインしてみました。
アンプ構成を確認すると、正転出力アンプの出力を反転出力アンプで反転してBTLアンプにしています。
そこで、外部抵抗の接続を変えて同じ反転出力アンプを2台にし、山水のSTー71を入力トランスにして、正転、反転出力を作り、BTLアンプ構成にしました。
NF、ブーストラップのコンデンサーをニチコンゴールドに交換しました。











音質はどう変わったかテストしてみました。
青いケースが今回のBTLアンプです。
電源はACアダプターDC12V2・5Aを使用しました。











スピーカーは、おなじみのモニター2です。
ネットワークを使用しています。
低域ウーハーとのクロスは100Hz、高域フルレンジはラックスのトランス式アッテネーターで調整、フルレンジは4Ωなので山水のST-65でマッティングを取っています。
音は驚くほどなめらかで低域から高域までバランスが取れています。
30年も前のパワーICが、しかも私自身、東芝製のICはTH9013P依頼、使用したことが無くあまり良いとは思っていませんでした。
確かにNEC製のUPC1238V(クリスキットにも採用されていた)やUPC1225Hは過去に使用して音質の良さは知っていました。
コンデンサーの進歩もあると思いますが、使いこなし次第で、良い結果が出ることを改めて感じました。