2015年1月2日金曜日

MP3プレーヤー回路

明けましておめでとうございます。
つたないブログですが、本年も宜しくお願いいたします。
さて、去年の暮れに恒例のお寺大会が行われました。
この時に製作したMP3プレーヤーを公開したところ、高評価を頂ました。
回路の公開を求められましたので、公開いたします。








回路は方チャンネルの表示になっています。
使用したのは、アイテンドウのMP3プレーヤー基盤6X2Rです。
まず、DAコンバーター出力に直列に入れてある、C23、C24、R34、R35を外し直結にします。
このままでは、出力に直流が出てしまいますので10μF(ニチコンオーディオ用)を基板上に装着、カットします。











また、DAコンバーターに放熱器をシリコンボンドで装着します。











エキスパンダー(以降EXP)ですが、MP3プレーヤーの出力をまず、トランスで受けます。
写真のは、タムラ製のもので、送り側の巻き線が独立しています。
しかし、このタイプは入手が難しいので、回路図のように山水のST72を2個使用(この方法で2台目を製作、こちらの方が音の線が太く、筆者好み)をするのが良いと思います。
トランスの1次は、EXP側はトランスの巻き線のセンタータップ側に接続、比率は1:2、原音側は同じ巻線比率1:1で使用します。
2次はEXP側はそのまま接続、原音側は逆接続(理由は後で説明)します。
これによって、EXPには3dBアップした音声(理由は後で説明)が入力されます。
また、原音は逆相になります。
使用したEXPはフィリップス(元はシグネテックス)のNE571Nを使用しました。
このICは、2回路内臓でステレオ構成が可能です。
私の現用のダイナミックEXPにも使用していて音質的にも優秀です。
現在では、入手が厳しそうですが、千石電商で販売されているのを確認しました。
今回、プレーヤー本体の音質を確認したところ、低域(特にベースやドラムのキック等)、ボーカルや高域のアタック音に不満を感じました。
しかし、全体域をEXPしてしまうと低域に高域が振られてしまい息継ぎ現象が起こってしまいます。
そこで、100Hz以下を分離してEXPを掛けています。100Hz以上のEXPは、スレショルドをVRで可変出来るようにしました。
EXPの動作ですが、ゲインリダクションのレベル図を見ると、入力信号0dB以上の時+側に伸張します。このためEXPの効果をよりよくするためには、レベルより高く入力する必要が有ります。
そこで、トランスの巻き線比で3dB上げて入力して有ります。
最終で、原音とEXP音をNE5532の反転アンプでミックスします。
EXPICはゲインリダクッション回路が入力信号可変抵抗型なので、反転アンプを使用して増幅率を可変しています。そのため、出力は反転出力に成ります。
ミックス回路は反転アンプなので、EXP出力は元の正相出力に成ります。
そこで、原音はトランスの出力を反転接続にする必要が有るわけです。











EXP回路は今回の使用だけでは無く、カセットデッキやテレビ、インターネットソース等のダイナミックレンジ改善に役立ちます。

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