2019年6月9日日曜日

老人慰問コンサート

今日、SONYmusic、OBによる、お年寄りの為の慰問コンサートが有り、港区白金台にあるホールで音響をしました。
今回、このホールで行うのは初めてです。
どのような音作りが出来るか、来られた方々に喜んで頂けるか思うと大変緊張しました。
通常、私のメインSPは、マルチ駆動で行っています。
今回、マルチ駆動にはチャンネルデバイダーが必要で、先日製作した北野式デバイダーにしました。 












通常、使用しているチャンデバはCR2段の12dBOctタイプでしたが、クロスオーバー付近のイコライザー調整が必要でした。
しかし、今回、北野式を使用して、クロスオーバーの繋がりが自然で、調整の必要が無くなりました。











私が目指すコンサートやイベントに於ける音響は、誰もが演奏や歌を楽しむ事に集中できる音作りが、理想です。
そのためには、刺激性の有る音や、聴きずらい音ではいけないのです。
今までにCRタイプ以外に18dBOctのバターワースタイプを使用したことが有りました。
クロスオーバー付近の被りは少ないのですが、位相特性の関係でハウリングポイントが変わってきます。
北野式では、位相特性がCR1段と同じせいか、ハウリングポイントが、再生するスピーカーやマイクの特性で決まります。
ハウリングとはスピーカーから出た音をマイクが拾い、その音がスピーカーから出ます、これをまたマイクが拾い、同じことを繰り返す現象を言います。
これによって、マイクやスピーカーの周波数特性でピークの有る部分が、ハウリングの原因に成ります。
ハウリングが起こることによって、演奏されている音以外に付帯音が出てきます。
これによって、スピーカーから出てくる音に濁りが生じ、刺激性の有る音や聴きずらい音に成ります。
この為、ハウリングを防ぐ事が重要なポイントに成ります。
本来、マイクやスピーカーを周波数特性がピークの無い素直なものを使用すれば、ハウリングは防げるのですが、使用する機器の位相特性が大きく関わってきます。
又、ハウリングを防ぐためイコライザーなどで、ハウリングポイントを抑えることにより、更に位相特性が悪化して、本末転倒な事が起こる訳です。
特に使用する機器の中でチャンデバとイコライザーが位相特性を悪化させる大きな要素を持っています。
イコライザーに関しては、ハウリングポイントが無ければ使用する必要はなくなりますし、有っても少なければ、可変量も少なくなり、位相特性は大きく変化しません。
つまり、チャンデバの位相特性が大変重要なのです。
北野式の使用で、イコライザーは必要最低限に成り、大変直な音作りが出来ました。











参加された方々に大変喜んで頂き、初めて使用した北野式チャンデバは成果に大きく寄与してくれました。