2024年11月16日土曜日

6BM8パワーアンプの製作と使用

6BM8パワーアンプが完成して、一応電源を入れ各所の電圧は問題有りませんでした。

そこで今日、メインシステムの中高域のホーン用のAクラスパワーアンプと入れ替えてみました。


 










オーディオシステムのメンテナンスが終了して、かねてから、システムを真空管で鳴らしたいと思っていました。

一時期、ラックスのプリメインアンプに使用されていた真空管50CA10使用した上杉先生設計のロフチンアンプを製作して中低域と中高域を鳴らしていました。

この頃、仕事で収録して来た音源を自室の再生装置をモニターにして、音楽番組の編集をしていたからです。
流石に大規模のアンプは製作できないので、今回は、中高域用にポピュラーな6BM8を3結でロフチンアンプを製作しました。
中低域用には現存の6P1Pパラプッシュ3結アンプを使用します。













今回、電源トランスは2個使用して左右独立電源。
冷却ファンを付けました。
前回のブログでは触れませんでしたが、出力トランスに使用したトランスコアは、亡き父が開発に携わったオリエントコアを父の生前に頂いたのが、手元に有ったので、元タンゴトランス職人の方に巻いて貰いました。言わば父の形見の様な物です。
*アンプは完成して現在、中高域のホーンを鳴らしています。
通常使用しているAクラスアンプは、やはり出力トランス付きですが、音の出方と傾向がかなり違います。
甲乙つけがたいです。
暫くランニング運転をして、更に中低域を6P1Pパラプッシュアンプに変更します。
次回は中低域も真空管で鳴らします。

2024年11月11日月曜日

6BM8パワーアンプの製作

 ラージモニターシステムは、メンテナンスが終了した、パワーアンプで鳴らしていますが、全てトランジスター製です。

20Hz~80Hzを再生している、MOSFETパラプッシュAクラスアンプは、そのまま使用して、80Hz~800Hzの中低域と800Hz以上の中高域を再生しているアンプを真空管で鳴らしたいと言う思いが有ります。

そこで、中低域は4極ビーム管6P1Pパラプッシュアンプを使用する事にしました。


















中高域のホーンは能率が103dB有るので、出力が2W~3W有れば十分な音量が得られます。
そこで、入手しやすくリーズナブルな6BM8真空管を使用して製作しました。














東栄トランス製のオリエントコアーを使用した出力トランスを使用して、3結ロフチン接続としました。
配線の簡素化を図るためにアイテンドウから発売されている、真空管基板キットを使用しました。
又、電源トランスも安価だったのでアイテンドウから電源トランスを購入しました。














ほぼ、配線が終わり、電源を投入、ヒーター電源の電圧と+B電源の電圧を計っていて、大変な事が分かりました。
アイテンドウのサイトの資料によると、電源トランスから出ている線が、白が170V、黒が6.3V、青が6.3Vと書かれています。
処が、黒が170V、白と青が6.3Vだったのです。
危なく6BM8のヒーターに170Vを繋いでしまうところでした。
更にとんでもないことが続き、6BM8の内部結線図はボトムビュー(底から見る)で、
普段見慣れているICの接続図はトップビュー(上から見る)で、誤ってさかさまに結線してしまったのです。
全部ばらして、組み立て直しに成りました。
せめてもの救いは真空管用の基盤を使用した事で、配線の変更は思ったよりもすんなり出来ました。













各部の電圧も丁度良い電圧で、問題なく動作しました。













今日はここまでで、後程、ラージモニターシステムに繋いで聴いてみます。


2024年10月21日月曜日

ヘッドフォンアンプ、サラウンドコントロラー

 普段、ヘッドフォンを使用することは殆ど無いのですが、音源のノイズ等の検聴にヘッドフォンは欠かせません。

システムの一員として、ヘッドフォンアンプと映画等の鑑賞時に使用するサラウンド用エフェクターを製作しました。

同じ音源を使用するので、一緒のケースに収め、レベル監視用のVUメーターとピークめたーも持たせました。






















回路構成はあえてドライブICを反転回路にして2電源にせず、単電源にしています。
BTLなので出力はカップリングコンデンサー無しの直結ですが、出力トランスには電流は流れませんがバイアスがかかりトランスのコア鳴きが抑えられて落ち着いた音に成ります。
又、タムラ製の10K:600Ωトランスを入力に使用して正反転をしています。

















サラウンド回路は、位相を90°、180°と変化させて、別付のツインディレイで遅れた信号を作り、マトリックス回路を使いリア用信号を作ります。












ヘッドフォンアンプはアンプで直接ドライブせずにマッチングトランスを使用しているので

大変落ち着いた音で細かいところまで聞こえ、長時間聴いていても疲れません。

レベル監視用メーターとヘッドフォンアンプで正確なレベルを診ながら検聴でき必要かなと思ったのですが、意外と便利です。

部屋で夜間映画を見る事が多くなっているのでサラウンドの効果が楽しみです。



2024年10月15日火曜日

6P1Pパラプッシュ真空管パワーアンプの改修

 ソブテックの真空管6P1P(6AQ5相当管)のパラップシュパワーアンプの一部を改修しました。












元々、パワーアンプは仕事で音響に使用していた、能率103dB高域用ホーンツイター4台を駆動する目的で製作したのです。

しかし、真空管の高圧電源が手動式に成っていたので、殆ど使用せずでした。

先日、オーディオシステムに使用している低域用パワーアンプのコンデンサー交換が終わるまで代わりに使用しました。

低域用に使用して、意外と馬力も有り良いと思いました。

そこで、タイマーを内蔵させて、システムの中低域のホーンに使用したいと思いました。













このアンプは、4極管6P1PをUL接続、又は3極接続がスイッチで選択出来、切り替える時

高圧電源がリレーで5秒間切れるようになっています。

そこでこの回路にタイマーリレーを挿入して、真空管のヒートアップを考慮して、5分経ってから、高圧電源が入るようにしました。












これで、電源を投入して時間が経つのを待ってから、オペレートスイッチを入れる必要が無くなりました。












中高域のホーンは能率が100dB有るので、出力は十分で、UL接続や3極接続の音質の変化が楽しめそうです。

近々に高域用のホーンも6P1Pのシングルアンプで駆動を考えていて、製作をする予定です。



2024年10月4日金曜日

オーディオ機器改修その後。

 35~40年経っていたオーディオ機器のコンデンサー等、交換を行ってきました。

レコード再生イコライザーアンプですが、CR型イコライザーを採用していて、DCアンプ部のゲインを欲張るとDCドリフトが大きくなり、安定度が悪くなるため、当初MCダイレクトにしていましたが、タムラのトランスをMCトランスにして20dBゲインを稼ぎました。












既にプログで紹介していますが、パワーアンプ(高域、低域)の電解コンデンサーをフィルムコンデンサーに交換、チャンネルデバイダーを新たに製作しました。

中低域のパワーアンプは製作して5年ほど経っていますが、電源は既にフィルムコンデンサーを使用して製作しています。









プリアンプですが、ボリュームの可変抵抗器を交換しました。












今まではコスモ音響製のカーボンタイプを使用して来ましたが、東京光音製の抵抗式アッテネーターに交換しました。












これによってボリュームの位置に関係なく、音質の変化が起きません。

更に透明度が増して、雑味感が無くなったと思います。

又、アッテネーター式抵抗は、クリック当たりの変化量が大きいので、深夜音量を更に下げれるようにー3、ー6dBのアッテネータースイッチを付けました。

このアッテネーター用の抵抗は熱ノイズを防ぐためにRM抵抗3Wタイプを使用しました。

出力には、タムラ製トランス、スイッチ関係はフジ測製、測定機用を使用しています。





2024年9月26日木曜日

CR型レコードイコライザー改修追加

電源の 電解コンデンサーを全てフィルムコンデンサーに交換したCR型イコライザーですが、

パワーアンプ等の改修が進み、聴くことに余裕が出来て、レコードを聴いている内に左右の音質が違う事に気付きました。











右側の方が低域が大きく、左側は高域が大きく出ています。しかし、中域のレベルは揃っているようで、その為かボーカルは中央に定位して聞こえるのです。












何故、この様な事に成っているか、このアンプ部のモジュールは製作した当時は周波数特性も測定して揃っていたはずですが、40年も経過すると内部のFET素子に経年変化が起きた様です。












そこで、マイクプリアンプ用のヘッドアンプとして製作したモジュールアンプが有るので、これをMCカートリッジのヘッドアンプに使用、新たにCR型イコライザー基板を製作しました。このモジュールアンプはFET対象プッシュの差動2段構成DCアンプです。

このアンプ素子で出来るだけゲインを稼ぎ、CR型EQ素子に送ります。

その後、DCアンプ構成のバッファーアンプでハイインピーダンスで受けローインピーダンスでフラットアンプへ送ります。

トータルゲインは、ヘッドアンプモジュール40dB、フラットアンプ40dB有り、CR型RIAA素子でー20dB減衰するので、MCカートリッジ出力が0.3mVですと、

1KHzの最大出力は0.3Vに成ります。このイコライザーの出力は、プリアンプへ送られて3Vの出力に成ります。

チャンネルデバイダーに送られる出力としては十分です。















測定した結果、周波数によるゲインは±1dB以内に収まっています。
又、RIAA素子にポリプロピレンコンデンサーとスチコンを使用したお陰でRIAA偏差も20Hz~20KHzで±0.6dBに収まりました。
MCカートリッジ、デンオンDL103で再生すると濁りの無い透明度の高い音です。
当時、ヤマハがオールFET構成、CR型イコライザー内蔵プリアンプC1を作り、これに影響されて製作したのです。
やはり40年も経過していたアンプモジュールは音質的にも劣化していたようです。
これで、不安もなく落ち着いて音楽を聴き、浸る事が出来ます。





2024年9月14日土曜日

オーディオ再生装置メンテナンス終了。

これで全てのアンプのコンデンサー交換が終了しました。

 低域のパワーアンプを真空管式から、本来のDCアンプに入れ替えました。












やはり、DCアンプ、地を這う重低音、真空管アンプでは再生出来ないです。

ドラムのキックのアタック、ベースの音階がはっきり分かります。

レコードを聴いてて、多分アンプが出来立ての頃は、聞こえていたと思うのですが、こんな音が入っていたかと思う時が有ります。

それと、今までの音量で再生すると音が大き過ぎる事が分かりました。

音の明瞭度が悪かったために、音量を上げ過ぎていたようです。

今では、普段の声の大きさで会話が出来、テレビのニュースの音が聞き分けられる位の音量でも、十分に音楽が聴けます。

音量を上げなくても低域から中高域の細やかな音まで聞こえるように成ったのです。

やはり35年以上も経つと、それなりにレベルの高い部品を使用していても、かなり劣化していた訳です。

これで、落ち着いて音楽を楽しめます。









メインのシステムのメンテナンスが終了したので、今回、低域用の代わりに使用した真空管アンプを少し改修しようと思っています。









6P1P、4極ビーム管、パラプッシュアンプです。












UL接続と3極接続を選択できるようになっています。

しかし、電源を入れた後、プレート電源は手動で入れるので不便です。

そこで5分後にプレート電源が入るようにタイマーを設営する予定です。