2025年2月8日土曜日

テレビ放送、FM放送の音質

最近は、インターネット等のデジタル配信が、主流に成っていますが、テレビ放送も地上波デジタル送信で有り、アナログ送信をしているのは、FM放送のみです。

その名の通り、FM変調送信ですが、デジタル送信機が採用されており、受信もDSP受信機が主流に成りつつ有ります。

なんと言っても、音質面での問題は、テレビ放送がデジタル伝送なので、様々な外周ノイズに対して強いのですが、FM放送はアナログ放送なので、弱い点です。

しかし、FM変調の特徴である、弱肉強食と言われる近い周波数が有っても、電界強度が弱ければ混信せず、抑え込む事が出来るのです。

ただし、最近増え続けるスイッチング電源や、デジタル機器が放射するノイズに対して、混信を防ぐのが難しいのです。

その為、放送の音量が低下するとノイズが目立つようになります。

対策として、人間の耳の特性である、大きい音が小さい音を抑え込んで聞こえる、マスキング効果を利用したのです。

それには放送側の音量が常に大きい必要性が有ります。

そこで、採用されたのが常に高変調に保つためのマルチコンプレッサーと言う訳です。

帯域を3~5バンドに分割して帯域別にコンプレッサーをかけます。

これは、全体域を一台で行うと、音の大きい帯域に支配されてしまい全体域を圧縮出来ないからです。

その代わり帯域のバランスは大きく変わり、音楽等では、放送やレコーディングミキサーの意志に反したミキシングバランスに成り、帯域分割による位相の変化も起こります。

トーク番組では、余り分かりませんが、音楽等は明らかに違っています。

ただ、この事を知っているアーティストが担当している番組では、マルチバンドコンプを外しているか、設定を変えていると思われ、良い音質で提供されています。

私も過去にFM放送にコンプレッサーが採用された頃、受信機に接続するマルチバンドダイナミックエキスパンダーを製作して使用していましたが、最近はトーク番組が主流で音楽番組が格段に減ってしまったので、使用を止めてしまいました。

テレビ放送は、デジタル伝送なので接続するDACでも音質は変わります。

身近に音質の良かったテレビ放送やFM放送ですが、現在は様変わりしたなと思います。



0 件のコメント: