完成度の高さに満足していますが、NF回路と初段に入っている電解コンデンサー(オーディオ用)がやはり気になります。
そこで、初段用をフィルムコンデンサーにNF回路をハーメチックタイプタンタル(ニチコンスプラーグ)に交換しました。
本体の価格から考えると、部品の価格は、とてつもない金額に成ってしまいましたが、アンプ回路がシンプルなだけに部品の性能が、顕著に現れています。
OCLパワーアンプを聴き続けていて、気に成った事が出て来ました。
かなり小さな音の時に歪感を感じます。
オシロスコープで、観察した時は、気が付かなかったのですが、クロス歪が有るのかも知れません。
そこで、回路図を見ながら、検討してみました。
次段ドライバーTR(Q5,Q6)の±電源22Ω(R23、R24、R25、R26)を10Ωに変更して、ダーリントン出力段のアイドリング電流を上げました。
更にアンプのゲインが大きいので、470Ω(R9,R10)を2KΩに変更して下げました。
NF抵抗に進工業プレート抵抗を使用してみました。
効果は絶大で小音量時の歪感は全く無くなりました。
これで、モニター2の中高域アンプとして、4P55真空管アンプと、肩を並べて使用出来るように成りました。
完成したOCLパワーアンプの音出しを行いました。
このアンプは、2WaYマルチ駆動、モニター2の中高域を鳴らすのに製作しました。
普段は4P55送信管シングルアンプで鳴らしています。
ちなみに低域用パワーアンプは金田式DCアンプです。
手前のスピーカーがモニター2です。
友人作、アルミボビン、エッジワイズ巻き16㎝ウーハーと同じく友人作の16㎝ダブルコーンフルレンジの密閉型スピーカーです。
ユニットの能率が、ウーハー90dBに対して、フルレンジは97dB有り、しかも、クロスオーバーが100Hzと、ネットワークでは、かなり難しいので、マルチアンプ駆動にしました。
音は、真空管4P55アンプに比べて、遜色無く、少し華やかになりますが、良い言い方をすれば、モニター2がモニタースピーカーらしい音に成ります。
中高域再生として、使用しているからかも、知れませんが、過去にオーディオメーカーが良く採用していたOCL回路、しかも純コンプリです。
勿論、今回、コンデンサー、抵抗等、オーディオ用を使用しましたが、多分、この中華アンプ基板のキット価格を考慮したら驚くと思います。
特にアンプのDC化は、信号経路のコンデンサー存在を除外する事が主な理由ですが、オーディオ用コンデンサーの性能進歩によって、意味合いが変わってきている様に思います。
完成していたOCLパワーアンプですが、測定と動作確認をしました。
両チャンネル共、8Ωの抵抗を接続して、出力6Wと想定道理でした。
ただ、ゲインが30dBも有り、NF抵抗を変更して、もう少しゲインを下げる必要があるかもしれません。
OCLアンプの配線を完了しました。
電源コンデンサーに放電用の10KΩの抵抗を追加しました。