2021年6月12日土曜日

昔のパワーアンプ

 今では、アンプ素子としてパワーOPアンプが有り、手軽に高音質、ハイパワーのアンプが作れます。

国内では、45年前にパワーパックと称して5W~50Wまでの様々なパワーICが多くのメーカーから商品化されました。

主なものとして、東芝TH90シリーズ、三洋STKシリーズ、サンケンSIシリーズが有りました。

何故こんな話をと思われるかと言うと、最近までモニター2の低域を鳴らしてきたアンプに

理由が有ります。












写真のアンプは、懐かしい東芝のオーディオブランド、AUREX(オーレックス)の
パワーアンプです。
実際は、ケースだけで中身は違います。
リサイクルショップで見つけ、大変綺麗だったので、2000円で購入しました。
笑い話で無いけど、(音が出ます)と表記されていました。
半分期待を持って帰宅、スピーカーに接続、電源を入れて音を出したら、宇宙人の会話の様な音が出ました。
しかも両チャンネル共です。
やっぱり駄目だったかと思いつつ、中を覗いてみると電源トランス2A、電源ケミコン15000μF(日本ケミコン)、パワーメーター、意外とこの辺は使えそうです。
基板を修理するにもそこまでしてまでと思ったので、別な方法が無いかと、手元にそれこそ
45年前に流行った、サンケンのパワーIC、SI1050Gが有りました。
しかし、動作するだろうか、作ってみるしかない。

このアンプ(AUREX)は、出力50W+50Wです。
サンケンSI1050Gも50Wの出力です。
アンプ基板を外し、電源の電圧を測定してみると±50V有ります。
しかしSI1050Gは±45Vが定格電圧です。
そこで、安定化電源を考えました。
必要な電流は1Aです。
左右それぞれに±レギュレーターを作りました。
なんと驚いたことに45年前のSI1050Gは問題なく動作しました。
実測でも50W+50Wのパワーが出ます。
更に定電圧電源を使用したせいか、音質もかなり真面です。

モニター2の低域用デジタルアンプが出来るまでは、このアンプが現用でした。




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