2008年7月14日月曜日

コンシュマーとプロ用の違い

写真に写っているのは、タムラ製の業務用ユニットアンプです。昭和46年製のものです。
今回、何故取り上げたかというと、放送業界や通信業界(NTT、有線)などでは当時の技術水準の最先端を行く機器が使われていました。今は、半導体やICの信頼性や性能が向上して一般の部品が使われていますが、当時は全てセレクト品でした。今で言う贅沢の限りを尽くさないと信頼性は得る事が出来なかったのです。このユニットは当時の価格で20万位しました。

このユニットは放送局や通信業界では、ごく普通に使用されていました。一般の方はタムラというとトランスメーカーと思われますが、このようなユニットも作っているのです。タムラのユニットは信頼性が高くメンテナンスにも長けています。最近は見かけなくなりましたが、以前は秋葉原の半導体屋にNTTの人がこのユニットを修理するため、古いパーツを求めて歩ている姿を見ました。最近までこの時代遅れのシステムを業界は使っていたのです。逆に言えばそれだけ故障知らずで信頼性が高かったのです。
見ての通りシリコンタイプでなく、ゲルマニュームトランジスターを使っています。
このアンプは、本来ラインアンプですが5W位の出力が出せます。当時このアンプを使用してスタジオのモニターアンプにしていました。その後シリコンタイプのユニットに変わった時、スタジオによく来ていたミュージシャンは前のアンプのほうが音が良かったと言うのです。何故なのか分からないですが、確かに音楽性があり表現力も有りました。近いうちにこのユニットでアンプを作ろうと思っています。

0 件のコメント: